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1)綿密な事業計画
「はじめよければすべてよし」ではありませんが、成功を左右するのは事前の綿密な事業収支計画です。どれぐらいなら支払い可能か、賃料はいくらか、資金の手当てはどうするか、またどういった客層にアピールするのかなどです。また、いざ経営をはじめると借入金の利息、清掃や共益部分の水道や電気などの維持費、火災や家財、あるいは駐車場などにおける災害などの損害保険料、長期的に建物を保全するための修繕費積立、不動産会社への管理委託費なども発生します。これだけではありません。
事業者としての事業税や市県民税など新たな負担も発生します。長期的な視野に立って、できるだけ多くの情報を集め、専門家のアドバイス等を参考にしながらシミュレーションしておきましょう。なお、収支を考える場合よく出てくるのが"利回り"です。ここではこの利回りについて述べます。これは、中古物件の建物購入に要した費用とそこから得られる収入との関係で表されますが、次のような計算式で判断します。
となります。現在ではなかなかこのような好条件は稀ですが、せめて10%を目標に物件の確保を考えたいものです。
2)満室経営
「満室経営」のメリットは毎月安定した収入が見込めることです。それだけに空室を発生させないことです。年間通じて満室率が95%程度になるのが望ましいです。また、なるだけ同じ入居者に長く居住していただいた方が有利ですから、どのぐらいの家賃なら長期入居が可能なのかニーズを先取りする感覚を身につけなければなりません。そこでポイントをいくつか挙げました。
デザイン、高級感、広さ、間取りの良さや外観などが地域の他の物件と比較しても遜色ないか?
ということです。単にデザインに凝った高級志向を指すのではなく、あくまでも入居者のニーズを反映しているかが大切です。
家主としては、早く投資を回収したいがために欲が出て、地域の相場より若干賃料をアップしたいと考える向きもありま すが、長い目で見て地域性とその時々の相場感に見合った適正家賃を設定することが空室を防ぎます。
3)信頼できるパートナーを選ぶ!
個人が行うアパート・マンション経営の場合は、入居者募集や建物管理を依頼した不動産業者が家賃査定を行うのが一般的です。業者は、地域で流通している物件の築年数や間取り、交通の便、建物管理状態を参考に、賃料を提示します。だからこそ地域で一定の評価を得ている業者を選ばなければなりません。また、家賃の値下げや礼金なし、学生割引などのアイデアで入居率を高めることもできますが、こうした状況に合わせたアドバイスをしてくれる不動産会社を選びたいものです。
4)物件管理の徹底
賃貸経営は建物を購入して終わりではなく、購入後からが本当のはじまりです。それこそ何十年にも及ぶ事業となるのですから誠心誠意サポートしてくれる業者を選ばなければなりません。そうした意味で、入居者募集から集金業務、退室手続き、建物の管理、補修・メンテナンス等、賃貸経営のノウハウに精通している管理会社を選び二人三脚で経営にあたることが重要です。